【たるみ】近赤外線【肌劣化】

  1. コスメの成分

こんにちは。RITSUKOです。

本日のお題は、、、、。

【たるみ】近赤外線【肌劣化】

紫外線を浴びると肌に悪影響を及ぼすことは皆さんご存じのことと思います。

さて、最近は紫外線以上の「悪者」が判明してきました。

それが「近赤外線=NIR」です。

近赤外線ってなに?

近赤外線とは、約780~1500nmの波長帯の太陽光線です。

近赤外線=NIR

近赤外線は、太陽光線の50%以上を占めます。

近赤外線と紫外線の違いってなに?

たとえば、紫外線UVBの波長は280nm〜315nmの短い波長です。表皮の浅いところに到達し、「ヒリヒリした赤み」「シミの種」を引き起こします。UVAの波長は315nm〜380nmで、真皮にまで到達して「シミ」「シワ」の原因になります。(ブルーライトについては別のときにお話ししますね)

近赤外線は780nm〜1500nm、と紫外線より波長が長いのが分かると思います。「波長」は長ければ長いほど、皮膚の奥に到達します。

近赤外線を浴びると、「じりじり」「不快な熱感」を体感します。思いきり照りつけて来るような「熱い!」UVBと違い、「じりじり・・・」した感覚です。

近赤外線と紫外線の違いってなに?

UVBを浴びた肌 ↓↓↓↓↓↓↓ 赤み、ヒリヒリ感を引き起こします。

UVBを浴びた肌

 

UVAでのダメージによるシワとシミ↓↓↓↓↓↓↓ 真皮にまで到達し「シミ」「シワ」の原因となります。

UVAでのダメージによるシワ

UVAでのダメージによるシミ

近赤外線でのダメージによる「たるみ」 ↓↓↓↓↓↓↓ 近赤外線でのダメージによる、たるみ

近赤外線は、皮膚への透過性が高く、約 65%が真皮・皮下組織にまで達すると言われています。表皮、真皮→皮下脂肪→そしてその奥の筋膜にまで届くということが分かっています。筋膜まで破壊するということは、、、「たるみ」を引き起こす原因になるということなんです。

今まではUVAが「シワ、たるみ」の原因とされていましたが、実際はUVAより深く届く「近赤外線」が「たるみ」というダメージを引き起こすことがどんどん明らかになってきました。

近赤外線から皮膚を守るには?

「近赤外線対応」という日焼け止めを使いましょう。まだ多くはありませんが、少しずつ市場に出てきています。

近赤外線を防ぐ成分って何?

現在、近赤外線から皮膚を守るための新たな成分が開発されていますが、多くの新成分は「酸化チタン」を利用しています。酸化チタンをコーティングしたり、酸化チタンの粒子の大きさをコントロールした成分が発表されています。

酸化チタンは「紫外線散乱剤」であり、「ノンケミカル」の紫外線防御剤です。化学的にも熱的にも安定で無害であることが分かっており、ベビー用の日焼け止めにも使われている成分です。欠点は白浮きすることです。

近赤外線を防ぐ日焼け止めって売っているの?

近赤外線対応の日焼け止めをドラッグストアで見つけ、試し塗りしてみたのですが、やはり白く浮いてしまいました・・・・。成分を見ると、やはり酸化チタンが使われていました。(大手さんの日焼け止めだったのですが)

ドラッグストアには置いていない、かなり高価格帯の「近赤外線対応日焼け止め」にも酸化チタンが配合されていました。(こちらは白浮きしないそうです。私は試していないですが)

近赤外線を防ぐ日焼け止めって売っているの

近赤外線対応で、塗り心地がよく、白浮きしない、お手頃な製品が出回るまでもう少し時間がかかりそうです。(顔料のマイカを使ったものもでてきました)

それまでは、一枚はおりものをプラスし、露出部には酸化チタン入りの日焼け止めを多めに塗って、せめてもの対策としておきましょう・・・。

近赤外線対応、どれくらい防御するのか、には「SNIP」という表示を使います。これかの日焼け止めには、SPF、PA、SNIPという指標が製品に付けられていくことになりそうです。

近赤外線、もちろん窓も透過します。

化粧品以外では、ガラスに配合して、明るさを保ちつつ熱線のみをカットする成分も出てきているようです。

 

今日は近赤外線についてのお話でした。お役に立てれば幸いです。

Dr.RITSUKO(朽木 律子)

美容皮膚科医、『美肌道』コスメ開発者。医師として初めて化粧品成分検定1級を取得。
美容皮膚科医として、東京の美容クリニックで院長を務める傍ら、長年コスメ開発に勤しむ。確かな知識に基づいた厳選成分、ドクターズコスメの限界を攻める超高濃度なコスメを、丁寧に時間をかけて開発している。

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