フラーレンとEGF

  1. コスメの成分

先日、お問い合わせのメールをいただきました。
美肌道でフラーレンやEGFを配合しないのはなぜですか?
というお問い合わせです👂

そのお返事を書いていて、他の方のご参考になるかも、、と思い、ここでも掲載します。

===ウラ話ですが===

フラーレンは当初、化粧品に配合することは見合わされていました。
強い抗酸化作用を持ち、美容効果も高いことは示されていましたが、
フラーレンは自然界では分解されない物質のため、長期使用により、
肌へどのような効果・あるいは副作用を及ぼすのかが明らかではないのです。
(その点、ビタミン類は分解されるので「安心」と言えます)
そのため、一般化粧品業界では配合することがしばらくできませんでした。

フラーレンは、まず、ドクターズコスメとして、
医師の管理下でのみ販売されるようになりました。
(医師はどんな原料でも「処方」という形で使用できます)

ドクターズコスメとして人気がでてきて、
フラーレンという原料も知られるようになり、
一般化粧品会社が「一般化粧品の中にフラーレンを配合したい」ということになって、
「ドクターズコスメとして実績もあり、副作用も報告されていないからいいじゃないか」
ということから、一般化粧品としても配合可能になったようです。

なので、自然界で分解できないフラーレンが「なし崩し」に、
(と言っては言い過ぎかもしれませんが)、
このように広く使われるようになっています。

美肌道では、フラーレンの長期に渡る肌への影響がまだ調べられていないこと、
また、永遠に分解されない物質であることから、安易に配合するのは避けています📖

日本の大手の化粧品会社でフラーレン配合の化粧品が出ていないのは、
上記の理由からではないでしょうか。
(こういう点は、日本の大企業の姿勢はすばらしいと思います)
フラーレンを配合している化粧品会社の多くは中小の会社です。

最近はやりのEGF(成長因子)も多くは中国産で、いろいろな品質のものが玉石混淆状態です。、
分子量が大きいEGFは肌に吸収されず効果が出ませんから、
美肌道の化粧品には配合していません。
ヨーロッパで作られているEGFもありますが、高価すぎるため、
美容医療のひとつとして、私のクリニックでは皮下注射に用いています。

美肌道では、肌に安全で医学的裏付けのある原料を用いています。
流行の美容原料を使うのには、じゅうぶんなデータが必要なのです。

・・・・以上、ウラ話でした。

女医開発コスメ詳細は「美肌道」へ

Dr.RITSUKO(朽木 律子)

美容皮膚科医、『美肌道』コスメ開発者。医師として初めて化粧品成分検定1級を取得。
美容皮膚科医として、東京の美容クリニックで院長を務める傍ら、長年コスメ開発に勤しむ。確かな知識に基づいた厳選成分、ドクターズコスメの限界を攻める超高濃度なコスメを、丁寧に時間をかけて開発している。

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コメント

  • コメント (2)

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    • ai
    • 2015年 8月 05日 11:12am

    EGFをイオン化ナノカプセル(レシチン)にして配合した化粧品がありますが、ナノ粒子化しても効果はないのでしょうか?
    よろしくお願いします。

    • RITSUKO
    • 2015年 8月 26日 10:34am

    >aiさん

    どうでしょうか、、、、
    その成分の名前などを知らないので、正確にはお答えしづらいのですが、、、
    皮膚の顆粒層というところにバリアゾーンがあり、
    たいていの物質はここでシャットアウトされます。
    水溶性だとそれ以上奥には浸透しないでしょう。

    なので美肌道は毛穴を伝うオイル成分で、
    有効成分をダイレクトに補う処方にしてあるのです♪

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