ケミカルピーリング総まとめ!

  1. 美容皮膚科・美容医療

みなさん、こんにちは。RITSUKOです。

今日の話題は、、、、

【ケミカルピーリング総まとめ!】です。

最近はケミカルピーリングの種類も増え、それぞれのピーリングの役割もかなり異なるものが出て来ました。ここでは、ケミカルピーリング(=薬剤によるもの)についてまとめていきたいと思います。クリスタルピーリングのように、微細な粉を吹き付けて角質を剥がす、物理的ピーリングは省きます。

それぞれのピーリングの特徴を見ていきましょう。どの深さまでピーリングできるのか、この表を見つつ読んでいってくださいね。

ケミカルピーリング総まとめ

サリチル酸(35%)+エタノールピーリング

深さ:表皮基底層まで。

効果:ニキビ、シミ、シワ

サリチル酸(BHA)は脂溶性なので、皮脂に近い性質を持ちます。なので毛穴の治療によく使われます。しかし、エタノールに溶かしたこのピーリングでは、サリチル酸が皮脂腺から血中に移行し、中毒の可能性がありました。(1996年頃Kligman先生開発)サリチル酸をワセリンに溶かしたものも、ワセリンに溶けきれなかった分が中毒の可能性を持っていました。

サリチル酸(30%)+マクロゴールピーリング

深さ:角層まで

効能:ニキビ、皮膚テクスチャーの改善

サリチル酸をマクロゴールに溶かしきることで、サリチル酸中毒を起こさず、安全にピーリングができるようになりました。1999年に上田説子先生により開発されました。安全なピーリングは可能ですが「深さは角層まで」とかなり表面に限られたピーリングになります。ニキビは毛穴が塞がってしまい皮脂を排泄できなくなることで発生しますが、サリチル酸(BHA)は脂溶性なので、ニキビに効果をがあります。角層を薄く均一に溶解するため、皮膚のテクスチャーも整い、キメの細かな肌になれます。

グリコール酸(20~70%)ピーリング

深さ:グリコール酸の濃度やpHにより異なります。pHは0.5~2とかなりの酸性でないと効果を発揮できません。

効能:20~30%なら角層まで。軽度のニキビ、皮膚のテクスチャー改善

50~70%なら表皮基底層まで。シミ、中等度以上のニキビ、真皮層を厚くする作用

1984年にVan Scott先生により考案されました。

グリコール酸は、角質同士の結合を緩め、バラバラにします。グリコール酸はAHAの一つですが、乳酸もAHAに含まれます。グリコール酸は分子量が小さく(76ダルトン)、乳酸は分子量が90と大きいため、乳酸の方が効果はマイルドです。乳酸ピーリング(10〜30%)では、NMF(角質内の成分)の元となるフィラグリン(一種のタンパク質)が増加し、角質水分量が上がります。乳酸ピーリングは保湿機能も持ったしっとりするピーリングです。

グリコール酸は、市販の化粧品や、エステで使われることもありますが、濃度は3〜3.5%と規定されています。それを下回ると(より酸性に傾くと)劇物扱いになり、毒物・劇物取締法に抵触します(2016年通達)。

また、グリコール酸入りと書かれている洗顔料は、アルカリ性であることが多く、ピーリング効果はありません。

TCA(トリクロロ酢酸)ピーリング(通称ブルーピール)(15%~30%)

深さ:15% 表皮基底層まで

30%: 真皮乳頭層 まで

効能:ニキビ、シミ、シワ(30%ではタルミの改善にも)

ブルーピールと呼ばれていたのは、医師が「どこまで塗ったか分かるように」と色を付けたためです。

TCAピールで、皮膚は「腐食」します。10日間かさぶたになり、色素沈着は必ず起こります。ただ、1回の治療効果が長く続きます。最近では、顔全体に塗ることはせず、ニキビ跡の凹みに綿棒でピンポイントに塗っているクリニックが多いです。

PRX-T33(マッサージピール)(コラーゲンピール)(TCA33%)

PRX-T33(マッサージピール)(コラーゲンピール)(TCA33%)

深さ:真皮深層

効能:繊維芽細胞の活性化(=皮膚にコラーゲンを増やしハリを生む)毛穴、シワ、ニキビ跡

2016年イタリアのロザンナ先生により10年かけて開発されました。TCA33%に低濃度(0.15%)過酸化水素水が添加されています。フロスティングさせず(表皮を剥がさず)真皮深層まで届きます。このピーリングは角層を剥がす目的ではなく、真皮深層まで刺激なく到達させ、繊維芽細胞を活性化させることです。コウジ酸が配合されていますが、美白目的ではなく、マッサージで塗り込むときにこすることで起こってしまう「炎症後色素沈着」を防ぐためです。

PRX-TS33を塗り込んで、皮膚がピンとしたら浸透の合図です。「ピン」の感触が見えたところでマッサージするのを中止します。TCAと過酸化水素が真皮に浸透するときに、水分が発生します。「ピン」とした感覚は「即効性の効果」ではなく、浸透の合図なのです。コラーゲンは施術から1〜3ヶ月かけて増えてきます。「ピン」「つやつや」は本来の効果ではありません。

パクり疑惑・・・同じくイタリアで「PQレボリューション」(モノクロロ酢酸、成長因子、コウジ酸)、同じくイタリアで、「ミラノリピール」(TCA35%、サリチル酸、ビタミンC、、アミノ酸、水酸化ナトリウム)が次々と発売されています。何だこの争いは?ボディ用をリリースしているのはミラノリピールで、TCA50%で手の甲、肘、膝の「年齢」を剥くことができます。ボディのミラノリピール、けっこう剥けます。

リバースピール

リバースピール

深さ:真皮深層

効能:肝斑、くすみ、繊維芽細胞の活性化(=皮膚にコラーゲンを増やしハリを生む)毛穴、シワ

肝斑向けに開発されたピーリング剤です。PRX-T33に、2剤、3剤を加えたものであり、PRX-T33を塗布したあと、表皮深層に高濃度乳酸(78%)、表皮にサリチル酸、グリコール酸を、重ねづけします。

ウーバーピール

深さ:表皮浅層

効能:毛穴、にきび、くすみ

ダーマペン専用に開発されたピーリング剤です。マンデル酸(25%)、乳酸(5%)、コウジ酸(2%)、ピルビン酸(2%)、レゾルシノール5%、ヒアルロン酸5%、アルブチン5%、銅ペプチド、ナイアシンアミド、とオールインワンに含有されています。

レチノールピール(=イエローピール)スペイン製

レチノールピール(=イエローピール)

深さ: 真皮深層(ダーマペンを同時に使うことで深さは変更可能)

効能:シワ、くすみ、ハリ、毛穴、美白、繊維芽細胞の活性化(=皮膚にコラーゲンを増やしハリを生む

レチノール誘導体(ナノカプセル化)(=ビタミンA)、亜鉛(→抗酸化から守る)。ゼオスキンもビタミンA製剤ですが、レチノールピールは剥けるのが1週間なので、ゼオスキンに挫折した方にはおすすめです。毎日塗るゼオスキンよりも効果はマイルドなので6回は剥きたいところです、このピーリングはビタミンA剤ですが、痛み、赤みはほぼありません。また、クリニックでは塗布のみで、4〜6時間後に患者さん自身に家で洗っていただく必要があります。

エンドピール

深さ:筋肉、あるいは皮下

効能:たるみ

スイスのアランテネンバイム先生の開発です。ピールと書いてありますが、注射です。ピーナッツオイルとフェノールで作られていて、痔の治療薬と似ています・・・。(痔の治療薬はアーモンドオイルとフェノールで作られた薬剤です・・・痔の部分に注射して腐食させて消失させます)。顔に注射することで、タンパク質を凝固させ、繊維化を起こさせます。凝固は15分後から始まります。フェイスラインがすぐにキュッと上がります。

 

ここから下は、詳細が分かりませんが、記載のみしておきます。

ミルクピール(=パーティーピール)フランス製

乳酸、サリチル酸、グリコール酸の合剤です。ダウンタイムが少ないために、パーティー直前でもできる、と言われています。

ミックスピール 日本製(デルファーマ)

乳酸、グリコール酸、サリチル酸、の合計が55%です。ミルクピールに似ていますね。

 

「大切なのは、薬剤の種類ではなく深さである」と東京大学の吉村先生は言っておられましたが、今や、PRX-T33、レチノールピールなど、深さだけではなく、薬剤の違いによって効果も異なってきています。薬剤の種類で仕上がりも異なってきますので、ご自身に合ったピーリングが見つかることを祈ります♪

 

Dr.RITSUKO(朽木 律子)

美容皮膚科医、『美肌道』コスメ開発者。医師として初めて化粧品成分検定1級を取得。
美容皮膚科医として、東京の美容クリニックで院長を務める傍ら、長年コスメ開発に勤しむ。確かな知識に基づいた厳選成分、ドクターズコスメの限界を攻める超高濃度なコスメを、丁寧に時間をかけて開発している。

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